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硬いパンを焼く。いろいろやる。食べる。

オレガノバジルのパンstyle2017

私がパン作りを始めたきっかけの1つに、とある居酒屋で出されるハーブブレッドを作れるようになりたいというのがあります。

オレガノバジル以外のパンは副産物のような位置づけです)

様々な手法を試すことにより2017年が終わった時点の状態を一旦コミットすべく、当記事に作り方を記載します。

 

まずは入力情報を整理します。

店主から得たヒントは以下の通り。

・ハーブはオレガノとバジルで、分量は適当。

・コネない。

・30分以上焼く。

・食べるのは焼いてから12時間以降。

・一番安い中力粉を仕入れて使ってる。

・大したことはしていない何もかも適当である。

 

上記の入力情報をもとに様々な方法を試みましたが、工程が不明なため似ているけれど何かが違うパンばかりが出来上がってしまい悩みました。

そこで「店主は可能な限り楽をしてパンを焼いているのでは無いか」という仮説を立てて推察したところ「材料を混ぜた直後に成形して冷蔵庫内で1次発酵し次の日に焼く」という方法を思いつきました。

この「成形後1次発酵」の方法を適用すると1次発酵とベンチタイムまでの待ち時間を事実上省略できるため、作るのが楽です。

と言うことで早速作ってみましょう。

 

--作り始める前に--

パン作り作業は焼成する日の前日夜以前に行ってください。

上記の記述だと解りにくいですが、要約すると「寝る前に成形して朝焼く」と言う作り方です。

食べるのは焼成から9時間〜12時間後です。

 

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材料を混ぜます。現段階の分量は以下の通りです。

・小麦粉200g

ドライイースト2g

・はちみつ等の糖分2g

・塩2g

オレガノ1g

・バジル2g

・ぬるい温度の水 130cc〜140cc

(水の量の適正値については気温、湿度、小麦粉の特性、オーブンの特徴によって変わるっぽいので残課題です。悩んだら135ccでやるのが良いと思います。生地がダレない程度に混ざれば問題ありません。)

 

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混ぜた状態です。

小麦粉が水に混ざったら次の工程に行きます。コネなくて大丈夫です。

 

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四角形に広げます。大きさ、厚さは適当です。

この時点で溶けていないドライイーストの塊が見えることがありますが無視してください。大丈夫です。細かいことは気にしなくて問題ありません。今は前日の夜です。もうそろそろ眠いでしょう。楽をしましょう。

写真を撮った時はやっていませんが、生地をのせる前に小麦粉を薄く引いておいた方が良いかもしれません。

 

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クルクルと巻いていきます。この時にスケッパーがあると便利。

 

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棒状に丸まったら成形完了です。

 

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クッキングシートの上に乗せて冷蔵庫に入れます。

この時点で小麦粉を振っておくとクープの開きが良くなることがあります。やってもやらなくても良いです。

セブンイレブンのクッキングシートがくっつかなくて便利です。

 

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冷蔵庫内の様子です。

あとはイースト菌に任せて寝てください。おやすみなさい。

 

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おはようございます。

朝起きたらオーブンの予熱(230度〜250度)を始めると同時に成形した生地を冷蔵庫内から取り出してください。

私は念のためコタツの中などの暖かい場所に入れていますが、暖かい場所でなくても問題ありません。

オーブンの予熱が完了したら生地に「小麦粉を振り(焦げ防止)」「薄い刃物で切れ目を入れ(生地内から出る水蒸気の出口を作る)」を行ってオーブン内に入れてください。

可能ならオーブンに入れる前に庫内温度計で230度〜250度くらいになったかどうか観測してから入れた方が良いです。

さらにオーブン投入後にスチームを入れるのが理想的となります。

オーブンへの投入後は30分以上焼いてください、パンの上部が焦げそうならアルミホイルを乗せて側面が焼けるまで待ってください。

焼成中の温度は180度〜220度であれば良いです。

温度について生地の投入直後はどんなにハイパワーにしても180度になったりしますが気にしなくて良いです。オーブンは頑張ってくれます。たぶん。

 

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美味しそうな色になるまで焼けたら完成です。

30分経ってもまだ焼けてなさそうなら美味しそうな色になるまで焼いてください。

焼いた後は放置して9時間〜12時間後に切って食べましょう。

クラスト(皮部)がバリバリで中身(クラム)は細かいので、どっしりタイプのパンになってます。

日本酒やワインに合います。

 

以上が「オレガノバジルのパンstyle2017」となります。

これが今までで最も「利き酒屋のチーズ3種盛りなどのオマケで付いてくるハーブブレッド」に近いパンを作る方法です。

 

残課題は以下の通りです。

焼成後の形があまり良くない。

 →成形前に1次発酵してないので生地に膨らみや伸びがなく成形しづらい。

  熱湯を使うなどすれば良いのかもしれない。

  そもそも切ったら形はわからない。気にしすぎではないか。

・水分の適正値が不明。

 →温度と湿度を管理する部屋を作らないと恐らく永遠に解決しない。

  クープの開き具合に影響する程度なので、それほど優先度は高くない。

  気にしすぎではないか。

・ほぼ完成と言いたいが本物を最近 食べていないので私の評価が違っている可能性がある。

 →友人が来た時に評価してもらう。

  自分の評価を信じよう。気にしすぎではないか。

 

完成までにはあと約3年を要する見込みです。

つまりあと約3年はこの探求で遊べると言うことでもある。

完成したらこのパンを超えるものを作ると言うステージが待っている。

まだまだ続きそうです。